
秋期アニメ感想記事第4弾はこちら。
『ガリレイドンナ』とどちらにしようか迷っていたというか、
正直こちらを止めて『ガリレイドンナ』に切り替えるつもりでいたんですが。
『ガリレイドンナ』第1話をザッと見た後の私の脳内は「・・・?」みたいな。
脚本が倉田先生なので最後まで観続ければ面白くなるんでしょうけれども、
正直1話の段階では全然掴みやすいモノが無かったのでこういう結果に。
一度始めた感想記事は絶対に途中で辞めないというローカルルールな以上、
先行き不透明な賭けは出来ないのが悲しいところです。
いや、実際には初期に途中で辞めている感想も無きにしも非ずなんですけどね。
それでは宜しければ続きからご覧ください。







いきなり男子の裸エプロンから始まるとか刺激的。
外見年齢に似合わず素晴らしい料理の腕前を披露したかと思えば、
展開を阻害するやり取りも無くテンポよく食事を済ませて、
そのまま舞台役者も真っ青の早着替えでセーラー服を着用して学校へ。
このテンポの軽妙さは中々良い感じを印象付けますよ。
後、そこらへんを魚が普通に空中遊泳していますが、
別に舞台が水中とか、竜宮城下町とかいうわけでもないですよね?






家から出ると、ここは海の底かと思うくらいに魚の群れが空を移動中。
でっかいクラゲに海藻みたいな植物、そして青い空に白い雲。
空気を舐めるとしょっぱいらしいし、走る際に水泡の音がするし、泳げるし、
やっぱりここは水中庭園みたいなノリの世界で、この人達は魚人的な何かかしら。
それにしても美術さんが良い仕事してます。










「おはよー、光」
「おはよう」
「・・・あッ!?」
「えへへ・・・うひゃい!?」
「まなか、テメーその格好!」
「い、いやぁ・・・」
「約束したろ、今日は波路の制服着てくって! 何、美濱の着てんだよ!?」
「で、でも、そういう異分子っぽいのって反感買っちゃうかもしれないよ?」
「お前なぁ! 廃校になったからって波路の魂は消えねぇの!」
クラスメイト2人に光の片思いの相手にしてメインヒロイン、まなかを発見。
この男女2:2のカルテットがメインPTとなる模様ですね。
まなか、何となく雰囲気的にめんまを思い出すなぁ。
めんまの中の人は隣の青紫髪の女の子にフェードインしてますけど。
そして要、中世的なイケメンだなぁ、セーラー服のせいで最初女の子かと。





「痛いよぉ・・・」
「もう、光!」
「朝からテンション高過ぎだよ・・・」
「や、やっぱ着替えてくるよぉ!」
「最初からそうしろっての!」
「もう怒鳴っちゃヤダよぉ・・・」
「む・・・行こうぜ」
「でも・・・」
「いいから!」
まなかを置いて先に行こうとする光をちさきと要が咎めようとするも、
頑なな態度の光に異見を唱える事は出来ずにそのまま、まなかを置き去りに学校へ。
まぁちさきと要は兎も角、光は小学生かと思わんばかりの幼気さ。
設定では中学生の筈なんですが・・・これも好きな子を虐めてしまう例のアレの延長か、
気持ちは分かりますが普通にまなかカワイソス。



というわけでぼっち登校中のまなかお嬢様。
ひーくん、ちーちゃん、かなめ、何故要だけ渾名じゃないのか勘ぐりが入りますが、
とりあえず心細くなってその場で泣きじゃくるまなかを、
背後から豪快に飛んできた網が華麗にフィッシュオン。






「・・・先、行くんじゃないの?」
「・・・・・・・・・一休みしてからだ、服も乾かないし」
「クス、やっぱりまなかが心配なんだ?」
「ッテメ、ちさき!!」
「先、行ってるよー」
まなかがそんな事になっているとは露知らず、
普通に海から上がって甘酸っぱい青春の1ページを紡いでいる3人。
この子達の呼吸手段は一体どうなっているんだか、両生類の親戚か何かかって。
衣類も一応“濡れる”という概念はあるみたいですが、
そうとう脱水性に優れているのか、ちさきも要も













そうして照れ隠しに怒鳴りながら2人を追い払って、単身まなかを待つ光。
光の思惑なんてお見通しの上で生温かく見守る要とちさき。
そんな3人の目の前で、漁師の少年に見事に釣り上げられるまなか。
ボーイ・ミーツ・ガール。
“運命の出会い”というのならこれ以上は無いだろうと言えるくらいの強烈さ。
光がここでナレっている通り、もしかしてこの作品は光にとっては悲恋の話か。


















OP。
やっぱさっきの漁師少年はメインキャラか、4人組が5人組に増えてますね。
とはいえ主人公の座は安定、ちゃんと光のままの様で
ひたすら光がまなかを視線で追い続ける様子を見せられるというハートフルな流れです。
まなかはまぁ兎も角として、ちさきと要が恋愛的に何処に絡むかですよねぇ。
ベタなのは“ちさき⇒光”&“要⇒まなか”ですが、
少し派生で“要⇒ちさき⇒光”もしくは“ちさき⇒要⇒まなか”もアリか。






というわけでやってきました美濱中学校。
当然と言えば当然か、今朝漁をしていた例の少年もこのクラスの生徒という運命。
さっきまで漁に出ていたのに、もう制服に着替えて登校しているってのも凄いですね。
そしてまなかも釣り上げられていたのに普通に登校しているってのも不思議な話。
流石に釣果とはいえ新しいクラスメイトを食べる様な文化は無いそうで。
例の少年を見つめるまなかの視線に光は不機嫌真っ盛り。










「何か魚臭くねー?」
「やっぱ海のヤツら、ダセーよなー!」
「・・・ッ! ・・・あーあ、クセークセー!」
「あ?」
「先島光! 地上のヤツらは豚臭いっスねーよろしくブギー!」
異端の新参者に対する洗礼を浴びせられる中、
正面から堂々と喧嘩を買っていくガキ大将スタイル。
こういうところが光がこの4人の中でリーダー格を張っている所以なのでしょう。
・・・ちょっとやり過ぎてまなかから半・絶交宣言みたいなのを食らってますけど。
にしても転校初日から不穏な空気をはらんでいますが、
担任が特に強く諌める気が無さ気なのが一番の不安材料。








初日から体育と言う、合理的にイジメが出来そうな時間割り設定。
身体が弱いのか、体育を休むちさきからジャージを借りるまなか。
さっきの光の態度と行動が、まなかを守る為の牽制だと2人とも理解しているらしく、
後でちゃんと仲直りをしようと話し合います。
それだけなら光の大勝利なのですが、直後グラウンドで走る例の少年の姿に、
まなかの視線がまたもや釘付けになって状況は予断を許さない微妙な情勢に。







まなかが見ている事なんて勿論光が気付く事も無く、
地上のヤツに負けたくないという意地と、恋のライバルに負けられないという意地と、
それらの後押しが勢い余って足がもつれるという事態に発展し、
ただ転んで負けるくらいなら・・・と例の少年の背中目掛けてショルダータックル。
これは色々な面で面倒な流れに繋がりそうな悪手ですよ、光坊ちゃん。







結局この日の内に仲直りは出来ていないらしく、
1人で下校してきた光は灯姉さんが地上で営んでいるらしいお店の裏手に、
ガムで文字を書くという奇抜な芸術魂を持つ幼女達を発見。
文字列は最後まで完成していない様ですが、
ここまできていたら「どっかいけ」と捉えるのが自然な思考回路。
アンニュイな灯姉さんの表情が普段とのギャップも相まって中々に萌えます。







海の中に戻ると、どうもまなかが釣り上げられた事が大問題になっているらしく、
町内会の青年部らしきおっちゃん達は大激怒、地上の人間達への不満を爆発させています。
そんな怒声をBGMに、この世界の説明を始める光。
元々人間は全て海に住んでいたのに、ある時から陸に憧れる様になり、
海で暮らす為に海神様から貰った羽衣を脱ぎ捨てて地上で暮らし始めたのだとか。
陸での生活は苦労の連続で、日照りや水不足を海神様が怒っているからだと考えた彼等は、
少女を生贄にして海神様の怒りを鎮める儀式を執り行い、
その生贄の少女と海神様の間に生まれた子孫が今現在、海で暮らす人間なんだとか。
どこまでが本当かは知りませんが、その儀式は形を変えて今も残っているそうで。






「ぁ・・・ぅ・・・」
「何だよ? 俺とお喋り、しないんじゃねぇの?」
「ぅ・・・」
「・・・・・・悪かったよ、今日は」
「・・・うん!」
青春ですなぁ、しみじみ。
ここでちゃんと自分からゴメンナサイが言えるのが光の良さと言うか、
それとも単なる、惚れた者の弱みと言うか。
後はもう少し暴れる前に、まなかを気持ちを少しでも斟酌出来る様になればねぇ、
例の少年の出現でも覆せないくらいの繋がりを感じられるでしょうに。
とりあえずこれで仲直りは無事終了、めでたしめでたし。









「ひゃうッ!?」
「・・・メスの匂いがする」
「う・・・ぅ・・・きゃああああああああああああ!」
海神様のおなーりー。
鳥海ボイスが心地良い、でも何だか若干ヤサぐれた雰囲気の神様ですね。
いや、本当に海神様その人なのかわかりませんけれども。
とりあえず海中でも使える“種火”を貰うお礼にお婆ちゃんの料理を捧げようとしたら、
更にそのお礼に言葉と行動で女子中学生にセクハラを始める大変態。
鳥海ボイスは伊達ではありません。



「うろこ様、“メスの匂い”って?」
「“発情期”じゃ」
耐えかねてまなかが社を飛び出した後、
こういうやり取りには慣れっこなのか全然動じていない光と海神・うろこ様。
さすがに“発情期”と言われて素っ頓狂な声をあげてはいましたが・・・。
このタイミングで言い出すという事は、発情している相手は光じゃなくてアッチだよなぁ。
うーむ、でも正直アッチとくっつくのもアリだと思えるから何も言えない。






発情していると言われて喜ぶ女子中学生は、さて全国に何%くらいいるんですかね。
まなかはそんなレアケースの範疇には勿論入らず、どころか真逆の子なので再び涙。
光も光で適当にはぐらかしながら慰めつつ、発情の相手を想像して面白くなさそうですし。
そう言われるとでもまなかの横顔が少しだけ恋する乙女の様相に見える不思議。
腐っても“神”は伊達ではないという事か、正確には“海神様の鱗”らしいですけど。












翌日、時間になっても集合場所に現れなかったのか、
いつものトリオでまなかを家まで迎えに行くと、部屋にプチ引き篭もり中だとか。
躊躇する間もなく光が直接部屋に乗り込んでいきますが、
入って早々、拒絶の意思を身体全体で表すまなかの膝には御頭様。
どうもうろこ様の呪いだそうで、とりあえず市販の軟膏で治る程度の軽いもの。
やり取りの過程で光が一方的に青春を感じているのがむず痒いです。










「・・・何やってるんだ?」
さて学校。
海で暮らす人間を珍獣でも見る様に扱う心無いクラスメイトの女子一同。
ちさきが止めようとしますが自分達が悪い事をしているとは思ってない軍団、
聴く耳持たないどころか逆に嫌がるちさきやまなかを責め始めるというね。
屑にも程がありますが、そんなお姫様の窮地にタイミングよく現れるのも王子様の資格。
彼の出現に一気に気まずい空気が場に流れて、そのまま自然解散っぽかったのに・・・。












慌てたまなかが膝の御頭様を椅子にぶつけて、おならっぽい音が流れて、結果、脱走。
でもこれもある種、恋愛フラグなんだよなぁ・・・。
光が本人と関係無いところでどんどん不利になっていっております。
ちさきから知らせを受けて、光と要も捜索に乗り出しますが、
まなかは郊外の林を爆走して、足を滑らせて崖下にライク・ア・ローリングストーン。
落ちた拍子なのか、土汚れで身体が乾燥し過ぎたのか、
ファウンデーションが剥がれ落ちる様にポロポロと肌が崩れ始めてます。
所謂1つの大ピンチ。







「なんか・・・敵わないな・・・」
「・・・ちさき?」
「ぁ・・・」
・・・これは“ちさき⇒光⇒まなか”パターン入ったか。
“ちさき⇒まなか”パターンも可能性としては無くはないですが、
何にせよ、ちさきにも秘めたる想いがあるのだと邪推出来る呟き。
ちさき可愛いよちさき。
陸上での活動限界を迎えたか、海に浸かって小休止する2人を置いて、光は先へ。
愛は強し。







「・・・傍から見てると、ちさきと光の方が夫婦って感じに見えるけどね。
まなかは2人の子供って感じ」
「・・・え?」
「それにさ、このまままなかがいなくなったらさ、
光の隣にいるのはちさきでしょ?」
「・・・ッ!? こんな時に冗談でも止めて!」
「・・・ごめん」
「私は、まなかが大切で・・・!」
「・・・・・・はぁ、色々面倒なんだね」
「そうよ・・・面倒なの・・・!」
ばれてーら。
これで“ちさき⇒光”は確定したわけですが、この台詞をここでブツけるという事は、
パターン的に“要⇒ちさき”もかなりの高確率だと思われるのですが如何でしょう。
それにしても恋する乙女の表情なちさきちゃんぐうかわ。
精神的に大人で出しゃばらない要が敢えて踏み込んだという事はやっぱそうだよなぁ。
何となく『あの夏で待ってる』を思い出します。



場面は戻って再びボロボロのまなか。
それを発見したのが光じゃなくてこの少年だというところに、
もう世界が全力でこの2人をくっけようとしているとしか思えません。
まさにこれこそ“神の見えざる手”。







お風呂場に水を張り、塩を加えて漬けて、寝顔を眺めて早数分。
ひび割れ剥がれていた肌も元通りに綺麗に治り、無事にまなかは覚醒。
一安心したのも束の間、ここが例の少年の家だと気付くと再びパニックに陥り、
膝の御頭様を見られて更に大混乱。
うーん、時間が経てば経つほど恋愛フラグが積み重なるー。







「綺麗だって思ったから」
「・・・ふぇ!?」
「この魚、見た事無い鱗してる」
「・・・・・・魚?」
「・・・アンタも」
「・・・ッ!?」
少年が御頭様を気持ち悪がらず、
寧ろ興味津々で餌まで持ってくるのを見てまなか混乱。
その収まりのつかない胸のど真ん中に突き刺さるイケメン台詞。
うん、光が勝てる可能性が今のところほぼ皆無なんですがどうなんでしょう。
しかもこの子の家にまなかがいる事を知ってしまったら更に面倒な展開になりそうで。






「テメー! まなかに何してやがんだよ!」
「ひーくん、止めて! 紡くん、私の事助けてくれたんだよ!?」
「・・・紡、くん?」
ほーら、こうなった。
いや、実際にはこんな夜遅くまできっとノンストップで、
まなかを探して街中走り回っていた光も相当なんですよ。
でも悲しいかな、まなかの印象度としては紡の方が圧倒的上位というこの非情な現実。
2人のやり取りを見送って、無言で立ち去る紡の態度も中々のもの。
というかこんな夜遅くまでずっと話こんでいたんですかね、この2人も。
やだ、カップルほぼ確定じゃない。

次回「ひやっこい薄膜」に続きます。
先行台詞でもまなかが光から紡へ乗り換える様な雰囲気のが聴こえて来てオーソレミオ。
果たしてこの5人の恋愛模様はどういう方向へ転がるのか、
そして海の民と陸の民の確執は彼ら彼女らをどういう苦境へ追いやるのでしょうか。

オープニング曲もエンディング曲も作風に合っていてとっても素敵よね。
ありがとうございました、次回も宜しくお願い致します。
失礼します<(_ _)>