
もこっち不遇っち。
でももこっちはあれですよね、モテる為の努力自体はちゃんとしているというか、
ベクトルの方向がズレてるだけで、ベクトルの大きさ的には結構頑張っている方なので、
このまま放っておいてもそれなりの確率で、
彼氏とか出来るレベルになってもおかしくないと思うのですが。
人生、そんなに甘くないですかね。
この場合の人生は二次元キャラの人生という意味ですが。
もこっちがモテちゃったら物語が終わってしまうので、
多分大人の事情でモテる事は当分ないか、
あったとしてももこっち側が自覚しないまま自然消滅とかなんでしょうね。
悲しきかな、二次元の恋。
今回サブタイトルから何も読み取れないので適当に喋るしかありません。
そうそう、最近晴れまくりで暑過ぎですよね。
鹿児島は今日は火山灰が降りました。
降灰は悪天候に入るのだろうか………。
それでは宜しければ続きからご覧ください。

開幕から中々インパクトのある絵面。
雨と風で髪の毛が物凄い事になっているもこっち。
しかもそれをそこまで気にしていないあたり、花の女子高生としてどうなのよ。
だがしかし、これは出オチの一発ネタらしく、次のシーンでは普通に戻ってました。
ちゃんと髪型をセットし直すだけの甲斐性はあったのね、もこっち。







教室。
いつもの髪型に戻ってカバンの中身を机の中にブチ撒け様とした瞬間、
教科書を忘れた事に気付いて顔面蒼白になるもこっち。
最後尾窓際、教科書を見せてもらえる相手は男子のみ。
進退窮まったもこっちは窮余の一策として保健室への戦術的退避を提案しますが、
思い付いた時は時既に遅し、先生が襲来してタイミングを逸しました。







仕方なく50分間耐久レースに思考を切り替え、
目立たず騒がず気配を消して、何とか授業終了まで気付かれない様に全力を尽くすもこっち。
まぁ授業科目が現代文だったのが災いしましたかね、
数学だったらこうして教室を先生が歩き回る可能性も抑えられたでしょうに。
別に忍者の末裔でもプレデターの親戚でもないもこっちのステルスなんてあっさりバレて、
教師主導の下、隣の男子に教科書を見せてもらう流れになりました。
雨の音と共に流れるもこっちの嗚咽の声が妙に可愛くて困る場面。




下校時間。
イライラした気持ちを虚空に発散させながら帰ろうとした矢先、
今度は傘が誰か他の人にパクられている事に気付いて固まるもこっち。
降りしきる雨の音が深々と心身に沁み渡ります。
どうも今回はもこっちがいつも以上に理不尽な神の悪戯に翻弄される回の模様。




名も顔も知らぬ持ち逃げ犯に抑えきれない殺意を迸らせながら、
果ては世の中のリア充全員の死を願うまでに鬱屈するもこっち。
まさに鬱々真っ盛り、これでこそもこっちではありますが。
ただ残念ながら傘の持ち逃げは勘違いの産物だったらしく、
別の傘立てから普通に発見されました、うぇーい。
これは恥ずかしい。






割と激しい豪雨だったらしく、河川が増水して今にも氾濫しそうなレベル。
それをテンション上げてワクドキ眺めるもこっち、小学生かお前は。
まぁもうすぐ氾濫しそうなレベルという事は警報とか警戒態勢とか敷かれているわけで、
無防備に水路の側ではしゃぐもこっちは、
警備のオッチャンみたいな人に強制退避させられてしまいました。
当然と言えば当然。




昼間に引き続きオッサンにマジ説教され、
更には中学生と罵られてもこっちは余りのショックにフリーズ。
数ヶ月前まで中学生だったから、間違えられても別に何の不思議も無いというか、
四捨五入したら中学生と言えなくもないというか。
そのまま延々と傘も差さずに豪雨に打たれながらただただ謝り続けるもこっち。
オッサンも傘くらい差させてやれっちゅ-の。

1日に2回もオッサンに怒られてもこっちの怒りゲージはリミットブレイク寸前。
悪態をつきながらドスドス帰り道を歩いていると、
前方からの強風で今度はビニ傘がオシャカになるというハプニングに見舞われます。
普段の上条さんばりの不幸の連鎖。







仕方なく途中の公園で雨宿りをしますが、そこへ男子二人組が同じく雨宿りに。
一つ屋根の下で進退を模索して思考の海に没しているもこっちに、
あろう事か男子側から声をかけてきました。
ゲームなら典型的な出会いイベントの1つなのですが、
リアルのもこっちには恐怖以外の何物でもないらしく、戦慄。
上手い返答の言葉が思いつかずに黙りこくってしまいます。
そりゃビビりますわね、いきなり予想外のところから声かけられたら。



「あ………あ………雨ですねー」
精神的な労力を途方も無く費やして捻り出したのがこの言葉。
天気の話題は会話の入り口として鉄板ではありますが、
先に「君も傘壊れたの?」って声かけられている時点で雨が降っているのはお互い了解済みの筈。
悲しいかな、コミュ障の余裕の無さは。
ただ男子生徒側がかなり優しいメンタルの持ち主だったらしく、
気遣いの相槌を打ってくれて一応会話は成立したのだけが救い。



沈黙の息苦しさに耐え切れず、次の話題を探すもこっち。
ここで逃げ出さずに会話を続けようとする辺りは割と良いところというか。
もこっち頑張ってますよね、感覚はズレッズレですけど。
息苦しさから来る嫌な汗まみれの己の身体に気付いて、
それを話題に持っていこうという中々のバイタリティを発揮した、その結果は。




「あー凄い汗。こ、これじゃバスケ漫画みたいだ………(チラッ」
「………え?」
「………は?」
巷に冷たい雨の降る如く。
止せばいいのに無茶しやがって。
でもまぁ、露骨に邪険にされないだけマシという話も。
こうやって見るとアニメや漫画で良くあるこういう出会いって詐欺ですよね。
いやまぁこれも漫画でありアニメですけど。
現実は味気ないものです、余程の運命力がないと。
「(………もういっそ殺してくれ)」




もうどうして良いかわからず涙が零れそうになるまで追い詰められて、
遂にその場を立ち去ろうとするもこっち。
それを気遣う男子生徒達の心遣いが余計にもこっちを追い詰めます。
逃げる事がバレる前に何か面白い事を言わないと、
という謎のサービス精神によって紡がれた言葉は………。
女子高生にあるまじき発言だった為カット、要するにトイレです。






一旦トイレで気持ちをリセットして後半戦を頑張ろうと気合一発、
戦場へと戻るとそこには既に誰の姿もありませんでした。
雨はまだシトシトと振り続けている事から、
これは完全にもこっちを避けて逃げ出したと考えるのが普通。
名状しがたい深い悲しみに包まれたもこっちは、緊張の糸が途切れた様に倒れ伏します。
まぁ頑張った方じゃないかと。







昏々と眠るもこっちの様子を窺う様な、さっきの男子2人の声。
彼らは何とわざわざ帰る前にもこっちの分まで傘を買って来てくれたみたいです。
恐ろしいまでの良い人………。
あの物件を逃したのはモテる女子高生生活を目指すもこっち的にかなりの損ですが、
とりあえず1つ良い事があって良かったですね。
本人は事の顛末を理解してないっポイですが。
「はぁ………一度で良いから男に優しくされたい」




ようやく家まで帰りついて、濡れた制服を着替えたり髪を乾かしたり。
折角のサービスシーンチャンスなのに着替えシーンすら映さないとは、
そんなだからもこっちはモテないんですよ、知りませんけど。
で、続いて帰ってきた弟くんが同じ様に濡れた身体をどうにかしようと、
洗面所へと入ろうとするのを阻止する無慈悲な姉。
困った時は頼る癖に、なんという横暴。







お陰様で哀れな弟くんは見事風邪を引いてしまいました。
合法的に学校を休む口実を手に入れた弟くんに嫉妬する、風邪を引かせた張本人。
理不尽な怒りを胸に弟くんの部屋に無断で侵入し、
何だか意図の良くわからない行動を取って満足そうな顔をしておりますが。
何故消臭剤をかける?




やっぱ体育は男女別なんですねー。
本日の女子はバスケらしいです。
ていうか体育の先生スポーティーな美人さんだー。
特に細かい授業内容は決めずに
5人1チームを適当に作って好き勝手練習して良いよと言う、
ぼっちには一番厳しい設定を用意してくれちゃって。
当然ながらもこっち大ピンチ。






寧ろバスケなんてしたくねーし!
そんな言い訳を盾に何処のチームにも加わらずに、
体育館の隅っこで心理テストを始めるグループにこっそり紛れるステルスもこっち。
内容はシンプルな三択問題ですが、
これで判定されるのはその人の“処女性”という中々にアレな質問。
もこっちは見事“DT”判決をくらいました。
どんまい。




現実で傷ついた心を妄想で癒すいつものスタイル。
今回の舞台設定は孤高の女スナイパーもこっち。^
何だかゴーストが囁きそうないでたちとカメラアングルですね。
何処の少佐だお前は。






妄想中で無防備の身体をバスケットボールの流れ弾にヘッドショットされて、
大事を取って早退を許されたもこっちが帰宅。
あの程度でこの扱いってどんだけ過保護やねんって思ってたら、
どうも仮病大作戦を敢行して成功した結果だそうです。
もこっちはやれば出来る子。
そのやる気をもっと前向きな方向に費やせば人生もう少し上手く行くのに。




自由を勝ち取ったもこっちは先程の心理テストで、
“処女”でも“非処女”でもなく“童貞”認定されたのが余程悔しかったのか、
優ちゃんに早速同じ心理テストを送ります。
それこそ弟くんにでも答えさせればいいのに。




面白い事を考え付いたらしいもこっちは病床に伏せる弟くんの部屋を襲撃。
何かと思えば、ここで1日中過ごせば風邪を移して貰って明日も休めるんじゃないかという、
もこっちらしからぬ迷いの無い積極性からくる行動だそうです。
ベクトルの向きは全力で後ろ向きですけど。
後ろ向きの前向きさ。
「私が側にいてやんよ」
「………何言ってんだお前」
「ずっとずっと傍にいてやんよ」
「要らねーよ、出てけよ」
今日も今日とてパロ多いなぁさっきから。
姉の邪悪な企みなぞ分かる筈も無い弟くんは邪険に追い出そうとしますが、
何だかんだで力関係は姉の方が強いというか、
人間が出来ている弟くんの方が最終的に折れてくれるというか。
ウザがってはいますけど心の奥底から嫌っている訳じゃないのがミソ。



「制服の姉ちゃんだよ?」
「………だから何だよ?」
「元気出るだろ?」
「出ねーよ」
「とか言いつつ、下半身は元気出てんだろ?」
「お前、頭おかしいのか!?」
こういうことをするからウザがられるというのに。
構ってちゃんだからってのもありますが、
基本もこっちも弟くん嫌いではないですよね、扱いぞんざいなだけで。
まぁ弟相手に女性の魅力をアピっていく姉というのもどうかと思いますけど。
しかもそれが盛大に勘違いの自意識過剰な場合は目も当てられません。






諦めてシカトモードに入った弟くん。
当初の予定通り弟くんの部屋に居座る事に成功したもこっちはそのままゲームに没頭、
突然の母親の乱入にも動揺する事無く、
さも姉として弟の看病をしていました風を装う抜け目の無さを発揮しましたが、
それが逆に災いして、母親から本気で看病を任される事になってしまいました。




当然の様にリンゴを自分用にガメて、タオルも絞る事無く適当に濡らして乗っけるだけ。
何故モテないのか嘆く前に己が所業を顧みましょうね。
こういう見いところでちゃんとするかしないかが、
大事な場面で好感度を稼ぐか失うかに割と関わるのがこの世の真理。







そのまま本当にゲームをし続けて夕刻。
お粥の調理中で手が離せない母親に替わって来客に応対する事になったもこっち。
学校を休んだ弟くんの為にクラスメイトがプリントを持って来てくれたそうです。
女子中学生相手にも緊張して言葉が出ず、フリーズするもこっち。
右の可愛い子はどうも弟くんに気がある様子まで振りまいて、
この世の不条理を恨んで、もこっちの怒りゲージは再び上昇中。




私と同じくらい目つき悪い癖にリア充しやがってコノヤロウ、みたいな。
地味だけどメチャメチャ陰湿な、熱々お粥の投下爆撃。
そりゃ蹴られるわ、というか蹴られるだけで済んで良かったくらいだわ。
サッカー部が本気で蹴ったら虚弱なもこっちのあばら骨くらい折れそうですけど。



蹴られた脇腹の痛みと、改めて自分の惨めさを思い知らされた痛みとで、
涙が零れそうで顔を上げる事が出来ません。
そこで先程の仕打ちを忘れて姉の心配をするとは出来た弟よ。
姉の気持ちも分かるけど、それを弟に八つ当たりしても何の意味もなし。
「何でお前ばかり………ぅ…私は誰も来ないのに………!」





とか流していた滂沱の涙は、自分への来客を告げる母親の声でピタリとやんで、
幸せ一杯に駆け下りていったもこっちは、自分宛ての宅急便を受け取って再び号泣モード。
そんな簡単に良い事が発生するのなら、もこっちもここまでヒネた性格になってません。
というかお見舞い欲しければ何故優ちゃんにその旨メールしなかったのか。




結局ホントに1日中張り付いて風邪菌を確実にゲットしようとしているもこっち。
弟くんも泣きじゃくる姉に強い事は言えなかったのか、追い出す事も出来なかった模様。
夜中むっくり起きあがったもこっちは、相変わらず絞ってないとはいえ、
ちゃんと欠かさず額の濡れタオルを取り換えてあげてるんですね。
イイハナシダナー。




というわけで、無事に風邪を感染されたもこっちは折角の土日を潰す事になり、
悲しみにくれながら携帯を手に取ると、優ちゃんから例の心理クイズの答えが。
結果、優ちゃんは“非処女”だという事で。
予想通りではあるけれども出来れば一番合って欲しくなかった光景に、
表情が消えて無言のもこっち。
どんまい。

次回「モテないし、ちょっといい夢見るわ」に続きます。
例の傘を買って来てくれた男子生徒、小坂ってちゃんと名前がありますね。
中の人もじゅんじゅんだし、まさかの準レギュラーだったのか。
現時点でのもこっちの王子様候補ではありますが、
頑張った挙句実は優ちゃんの彼氏でしたーなんてオチが待ってそうで怖い。
ありがとうございました、次回も宜しくお願い致します。
失礼します<(_ _)>