





















マナトがこの世界からいなくなっても、変わらず夜は明けます。
だからといって仲間達の心まで暗闇から抜け出せるわけでもなく、
どうにかマナトの墓前から立ち上がる事は出来ても、
前に踏み出す活力を持つ者は誰もいなかったみたいで。
男性陣の、特にランタは今後の事を相談する建前で、
自分の中のやりきれない気持ちをぶつけるばかり。
マナトの死の責任は全ての人間に等しくある筈なのですが、
理屈と感情が常に一致するのなら苦労はありません。
兎に角加熱する両者の仲裁は断固たる気迫のモグゾーが担い、
一度鎮火するも、状況はさして変わらずのお先真っ暗。













同期の1人、キッカワが事情も知らずに割って入り、
華麗に地雷を踏み抜いて場の空気は更に微妙な温度に。
というかキッカワはトキムネという人のPTに所属しているみたいですが、
あれ、レンジのPTにいるんじゃないんですね、同期なのに。
散々っぱら、終始ハルヒロ達の神経を逆撫でする態度ではありましたが、
彼が言う通り、新しい神官を探さないとPT活動も続けられないわけで、
いまいち信用が置けないながらも顔が広いというキッカワに頼み、
ハルヒロ達の様な見習い義勇兵PTに入ってくれる神官を紹介して貰う事に。
一体紹介料をいくら取られるのか、それとも加入候補者に難があるのか。
いずれにしても素直に喜べる出会いにはならない気がする。












新しいメンバー、神官のメリーは世界が待ち望んだ無表情系美女。
遂にPTの構成男女比率が1:1になりましたね、マナトかわいそす。
ただまぁ、本人もどうやら社交性に欠けている上に、
ハルヒロ達の側もマナトとの死別の後遺症がまだ抜け切れてないらしく、
折角ランタが空元気で盛り上げた初顔合わせもシラけた空気。
PTに加入するというよりは日雇いの助っ人みたいなノリで、
取り敢えず因縁の地でもあるダムロ旧市街で本日もゴブリン狩りに励みます。
狩りの模様は一旦割愛で。

















その日の夜、再び酒場に集まった男性陣は、昨日とは違う内容の愚痴祭り。
無理言って加わって貰った立場の弱さからこちらが強く出れないのをいい事に、
狩場では神官らしく後衛から支援に専念するメリー。
まぁぶっちゃけ神官としては当然というか、マナトが異質だっただけで、
何も文句を言う筋合いは無いのですが、その態度に皆のストレスがマッハ。
成程、この性格のせいで何処のPTにも長い出来ないんですね。
こんな腹立つ子を勝手に誘った事で女性陣からも険のある態度を取られ、
益々今後のPT運営に暗雲が立ち込めます。
メリーもハルヒロ達の戦い方のグダグダっぷりに愛想を尽かした風で、
たった1回の狩りで最早両者の溝は決定的とも言えるくらいに深いです。
















そこへ現れる同期の星、レンジとその仲間達。
酒場内の様子を見るに、どうやら皆から一目置かれる存在になっているらしい、
そんなレンジが徐にハルヒロ達のテーブルへと近寄り、
マナトが亡くなった事への見舞金だと言って金貨を1枚置いていきます。
100カパー=1シルバーというレートをそのまま上位に当てはめれば、
100シルバー=1ゴールドというところでしょうか、かなりの大金です。
だがしかし、立場に差は付けられていても同期に対しての意地はあります。
レンジのその金貨をハルヒロは突き返し、ランタやモグゾーも口は挟まず、
そしてレンジの仲間達もその光景を笑みを以て見守っているという事は、
まだハルヒロ達を認めてくれている証ととっていいのでしょうか。
まぁランタは後から文句を付けましたが、内心ではどうだか。















マナトがいなくなった事で仲間全員の気持ちがバラバラになってしまった。
メリーの事をどうこう言う前に、まずはユメやシホル達ともう一度話し合おうと、
お風呂場のすぐ外で出待ちをする必死のハルヒロ。
せめて火の側で髪を乾かせてあげてと思わなくもないですが、
ハルヒロの真剣な様子にユメも茶々をいれずに真剣な声色で対応。
お互いに口下手というか、そもそも喋るのが得意なのはマナトだけでしたから、
その彼がいなくなってPT内の空気が悪化するのは当然でしたわね。
兎に角、ハルヒロが女性陣の気持ちを全然分かっていない事にユメはお冠。
マナトが欠けたという事実の本当の意味をユメから教えられ、
ようやく心の底でマナトの死を受け入れる事が出来たハルヒロは、
彼が死んでから初めてになるのかな、涙を流す事が出来ました。
ハルヒロを優しく抱きしめるユメの横乳が気になる私は汚れてます。











そのままユメと泥まみれになりながら、暫く抱きしめ合う2人。
他人の鼓動の音を聴くと落ち着くとはよく言われますが、
この空気は完全にシリアス色から桃色にシフトチェンジしてるかな。
普通に考えれば完全に“ハルヒロ×ユメ”の流れでしかあり得ないんですが、
シホルに目撃された事がどう影響するかですねぇ。
そして遅ればせながら自分のした事に気付いたユメがどう出るか。
ハルヒロ、これは勝負の時。
しかしシホルは相変わらず大きい事で。
「こうやってギュッてされてるとな、
めっちゃ落ち着くな・・・」

ありがとうございました、次回も宜しくお願い致します。
失礼します<(_ _)>