ネタバレ記事ばかりなので、
折りたたんだ方がいいのでしょうか。
リアルタイムのアニメやラノベの感想ならともかく、
数年前に発表されている本作などはその限りではないでしょうか。
微妙な問題ではあります。
私自身がネタバレに対して全く気にしない性格ということもありますし。
例え事前にネタバレされても、
実際に作品に触れたらそんなことを忘れるくらい、
作品世界に入り込み感情移入するもので。

まぁそれは追々考えるとして。
りすか第3巻読了です。
各話サブタイトルの末尾もエクスクラメーションマーク2つに進化。
現在発刊されている「りすか」最新刊です。
早く続き書いて欲しいです。
第10話は2008年のファウストに掲載されていたみたいですが。
以降音沙汰なし。
第7話「鍵となる存在!!」

『六人の魔法使い』の二人目『回転木馬』を撃破した一行。
拠点としているホテルに1人でいたキズタカの元へ、
『六人の魔法使い』水倉鍵が現れ、ある提案を持ちかける話。
水倉鍵とキズタカの思考ゲームな展開です。
会話の中での主導権の取り合い、というよりは探り合い。
「世界を与える代わりに、りすかとツナギの首を差し出せ」という、
裏切りの提案に即答されて驚く水倉鍵が結構面白かったです。
キズタカにとって同質、というか同系の敵の登場でしょうか。
あそこで即答出来るあたり、キズタカはブレないですね。
よくよく話を聞いてみると首を持ってこいは比喩的な表現で、
実際に殺してこいというわけではないと知って少し気が緩んでいましたが。
逆にそれで即答出来たというのが尚更凄いです。
立場的には『六人の魔法使い』の取りまとめ役というか指揮官でしょうか。
水倉鍵、キズタカのライバルキャラ的立ち位置と性格、性質ですね。
すこし「戯言」のノイズくんを思い出しました。
存在としてはまったく違いますが。
どっちかというと「デスノート」的な感じ?
でもないですかね。
例えが難しいです。
最終的に交渉は決裂するわけですが、
その理由としてキズタカが口にした台詞。
果たしてどんな想いが込められているんでしょうか。
中々判じるのが難しい台詞です。
3巻p.29 水倉鍵とキズタカのやりとり
「水倉神檎からの―言葉」
「そうです。
『供犠創貴。もしも、りすかとツナギの御首を持って、
我々の仲間になるのなら―お前にこの世界をくれてやろう』」
「乗った。その条件なら文句はない」
「ええ、勿論即座に決められることではないでしょうから、
考える時間は二日ほど差し上げますので、
よくよく悩み、適切な配慮をして―って、え?」
「乗った、と言ったんだ。
その条件ならこちらとしては何の文句も、一個だってない。
至れり尽くせり、渡りに船って奴だ」
「…………」
第8話「部外者以外立入禁止!!」

水倉鍵の退場から連続する形で始まった、
『六人の魔法使い』の三人目『泥の底』との戦いの話。
水倉鍵の『魔法』封じによって追いつめられた一行が取る行動とは。
戦いそのものよりも、
キズタカとりすかの関係性が一区切りする流れ。
ツナギまじ空気。
それにしても、これでこそヒロインというものです、りすか。
ヒーローがヒロインを押し上げ、ヒロインがヒーローを押し上げる。
相乗効果といいますか。
ただ群れ合っているわけではないカタチこそ、正統派。
『泥の底』と水倉鍵によって仕掛けられた策に陥り、
諦めて相手の条件を飲もうとしたキズタカを怒鳴りつけるりすか。
右腕を失った状態で、今まで一度も向けた事がないほどの激情を向ける。
このりすかとキズタカの衝突は、今までで一番盛り上がるシーンです。
何回でも言いますがツナギまじ空気。
まぁツナギは水倉神檎の恋人だそうなので、
そもそもキズタカの番い候補ですらないのでしょうが。
wikiってみたらナイアルラトテップの妻は大鹿の女神イホウンデー。
正直さっぱり知らないので、何の参考にもならないです…。
うーん。
少し逸れましたが。
衝突シーンのりすかの言葉の1つ1つがとても重くて熱くて、
今までのりすかのイメージを覆されました。
いいですね。
このシーンによってキズタカxりすかは、
私的西尾作品カップルの中でもかなり上位にきました。
3巻p.97 りすかとキズタカのやりとり
「ここで折れたら―キズタカはこれから、
追いつめられたらすぐに諦めちゃうようになるの。
よく回る頭で、言い訳をたくさん考えて、戦うこと自体をやめちゃうの。
そんなキズタカなら―わたしはいらない。
もしもそんな情けない真似をするというのなら―
わたしの目の前から消えるのが、キズタカなの。
そんなキズタカに―わたしは用は無い」
「…………」
「そんな―駄人間に、用はないの」
「面白い事を言うじゃないか―『持ち駒』」
「そっちこそ―笑わしてくれるの、『二代目』」
「…棋士に文句をつける『駒』がいるだなんて―
寡聞にして知らなかったぜ、りすか」
「『駒』に見下げ果てられるような棋士がいるだなんて―
聞いて呆れるのがこのわたしなの」
「…………」
第9話「夢では会わない!!」

『泥の底』打倒直後の隙をついて仕掛けられた、
『六人の魔法使い』の四人目『白き暗黒の埋没』の魔法。
夢の世界に囚われた一行のお話。
『魔法』の存在しない並行世界で、
それでも違和感を感じながら抗うキズタカの孤独な戦い。
水倉鍵二千歳、しかも並行世界では女の子の姿で登場とは。
普通にこの子が水倉神檎本人なんじゃないんですかね。
そして夢の世界内であまりにチートすぎる両親。
それだけキズタカの中で2人の存在が大きいという事なのでしょうが。
きずなさん、それ絶対に予知能力じゃないです。
「禁書」のアウレオルスの黄金錬成じゃないですか。
にしても今回の敵は、りすかの成長という観点では何の意味があったのか。
よくわからなかったです。
単純に次の五人目『偶数屋敷』を有効化するための場を作る、
繋ぎの役割だったのでしょうか。
実際に話末では相変わらずの絶体絶命状態ですしね。
どうなる次回。
いつになる次回。
3巻p.169 キズタカの台詞
「ぼくは幸せになんかなりたくない―
みんなを幸せにしたいだけなんだ」
___
折りたたんだ方がいいのでしょうか。
リアルタイムのアニメやラノベの感想ならともかく、
数年前に発表されている本作などはその限りではないでしょうか。
微妙な問題ではあります。
私自身がネタバレに対して全く気にしない性格ということもありますし。
例え事前にネタバレされても、
実際に作品に触れたらそんなことを忘れるくらい、
作品世界に入り込み感情移入するもので。

まぁそれは追々考えるとして。
りすか第3巻読了です。
各話サブタイトルの末尾もエクスクラメーションマーク2つに進化。
現在発刊されている「りすか」最新刊です。
早く続き書いて欲しいです。
第10話は2008年のファウストに掲載されていたみたいですが。
以降音沙汰なし。
第7話「鍵となる存在!!」

『六人の魔法使い』の二人目『回転木馬』を撃破した一行。
拠点としているホテルに1人でいたキズタカの元へ、
『六人の魔法使い』水倉鍵が現れ、ある提案を持ちかける話。
水倉鍵とキズタカの思考ゲームな展開です。
会話の中での主導権の取り合い、というよりは探り合い。
「世界を与える代わりに、りすかとツナギの首を差し出せ」という、
裏切りの提案に即答されて驚く水倉鍵が結構面白かったです。
キズタカにとって同質、というか同系の敵の登場でしょうか。
あそこで即答出来るあたり、キズタカはブレないですね。
よくよく話を聞いてみると首を持ってこいは比喩的な表現で、
実際に殺してこいというわけではないと知って少し気が緩んでいましたが。
逆にそれで即答出来たというのが尚更凄いです。
立場的には『六人の魔法使い』の取りまとめ役というか指揮官でしょうか。
水倉鍵、キズタカのライバルキャラ的立ち位置と性格、性質ですね。
すこし「戯言」のノイズくんを思い出しました。
存在としてはまったく違いますが。
どっちかというと「デスノート」的な感じ?
でもないですかね。
例えが難しいです。
最終的に交渉は決裂するわけですが、
その理由としてキズタカが口にした台詞。
果たしてどんな想いが込められているんでしょうか。
中々判じるのが難しい台詞です。
3巻p.29 水倉鍵とキズタカのやりとり
「水倉神檎からの―言葉」
「そうです。
『供犠創貴。もしも、りすかとツナギの御首を持って、
我々の仲間になるのなら―お前にこの世界をくれてやろう』」
「乗った。その条件なら文句はない」
「ええ、勿論即座に決められることではないでしょうから、
考える時間は二日ほど差し上げますので、
よくよく悩み、適切な配慮をして―って、え?」
「乗った、と言ったんだ。
その条件ならこちらとしては何の文句も、一個だってない。
至れり尽くせり、渡りに船って奴だ」
「…………」
第8話「部外者以外立入禁止!!」

水倉鍵の退場から連続する形で始まった、
『六人の魔法使い』の三人目『泥の底』との戦いの話。
水倉鍵の『魔法』封じによって追いつめられた一行が取る行動とは。
戦いそのものよりも、
キズタカとりすかの関係性が一区切りする流れ。
ツナギまじ空気。
それにしても、これでこそヒロインというものです、りすか。
ヒーローがヒロインを押し上げ、ヒロインがヒーローを押し上げる。
相乗効果といいますか。
ただ群れ合っているわけではないカタチこそ、正統派。
『泥の底』と水倉鍵によって仕掛けられた策に陥り、
諦めて相手の条件を飲もうとしたキズタカを怒鳴りつけるりすか。
右腕を失った状態で、今まで一度も向けた事がないほどの激情を向ける。
このりすかとキズタカの衝突は、今までで一番盛り上がるシーンです。
何回でも言いますがツナギまじ空気。
まぁツナギは水倉神檎の恋人だそうなので、
そもそもキズタカの番い候補ですらないのでしょうが。
wikiってみたらナイアルラトテップの妻は大鹿の女神イホウンデー。
正直さっぱり知らないので、何の参考にもならないです…。
うーん。
少し逸れましたが。
衝突シーンのりすかの言葉の1つ1つがとても重くて熱くて、
今までのりすかのイメージを覆されました。
いいですね。
このシーンによってキズタカxりすかは、
私的西尾作品カップルの中でもかなり上位にきました。
3巻p.97 りすかとキズタカのやりとり
「ここで折れたら―キズタカはこれから、
追いつめられたらすぐに諦めちゃうようになるの。
よく回る頭で、言い訳をたくさん考えて、戦うこと自体をやめちゃうの。
そんなキズタカなら―わたしはいらない。
もしもそんな情けない真似をするというのなら―
わたしの目の前から消えるのが、キズタカなの。
そんなキズタカに―わたしは用は無い」
「…………」
「そんな―駄人間に、用はないの」
「面白い事を言うじゃないか―『持ち駒』」
「そっちこそ―笑わしてくれるの、『二代目』」
「…棋士に文句をつける『駒』がいるだなんて―
寡聞にして知らなかったぜ、りすか」
「『駒』に見下げ果てられるような棋士がいるだなんて―
聞いて呆れるのがこのわたしなの」
「…………」
第9話「夢では会わない!!」

『泥の底』打倒直後の隙をついて仕掛けられた、
『六人の魔法使い』の四人目『白き暗黒の埋没』の魔法。
夢の世界に囚われた一行のお話。
『魔法』の存在しない並行世界で、
それでも違和感を感じながら抗うキズタカの孤独な戦い。
水倉鍵二千歳、しかも並行世界では女の子の姿で登場とは。
普通にこの子が水倉神檎本人なんじゃないんですかね。
そして夢の世界内であまりにチートすぎる両親。
それだけキズタカの中で2人の存在が大きいという事なのでしょうが。
きずなさん、それ絶対に予知能力じゃないです。
「禁書」のアウレオルスの黄金錬成じゃないですか。
にしても今回の敵は、りすかの成長という観点では何の意味があったのか。
よくわからなかったです。
単純に次の五人目『偶数屋敷』を有効化するための場を作る、
繋ぎの役割だったのでしょうか。
実際に話末では相変わらずの絶体絶命状態ですしね。
どうなる次回。
いつになる次回。
3巻p.169 キズタカの台詞
「ぼくは幸せになんかなりたくない―
みんなを幸せにしたいだけなんだ」
___
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がっちの言葉戯び
ついつい面白くなってしまって、だーっと読み終わりました第2巻。
やはりいい作品だと思います。
良くも悪くもお約束です。
第5話「魔法少女は目で殺す!」

『六人の魔法使い』の1番手、『魔眼遣い』との戦い。
初めてりすか以外の『魔法使い』と組んだお話。
前回に引き続き、りすかと相性の悪い敵の登場です。
そこらへんも普通の少年漫画的な展開ですね。
ツムギとの共闘、即席コンビも同上です。
今回の策も特に奇を衒ったものではなく、至極普通のものですが、
素晴しいのはその補足理論の部分と言いますか。
綺麗にまとまっていて素直に納得出来ます。
ただ、右手親指のサインの意味は自力ではさっぱりわかりませんでした。
『魔眼』の正体は単純明快予想通りだったのに、
そこが解けなかったのが地味に哀しみ。
キズタカに全然敵いません。
戦闘後のツムギとキズタカのやりとりも良かったですね。
キズタカは軸がぶれません。
女の子にモテモテでしょうとも。
オチもお約束。
戦闘で死にかけたキズタカ、
戦闘後ですっぽんぽんの状態で救命活動の為に寄り添うツムギ、
そこへ遅ればせながら駆けつけたりすか。
いい感じに修羅場です。
2巻p.179 ツムギの台詞
「自分を平気で犠牲にできる人間は、
他人を平気で犠牲にできる人間じゃないかしら。
きみは自分が一番危険な場所に立つ代償に、
他を二番目三番目の危険に平気で晒すんだわ」
第6話「出征!」

物語の転換部。
九州各地に散らばる『六人の魔法使い』討滅の旅へ発つ一行。
それに先立った、キズタカの生い立ちに関するお話。
キズタカを今のキズタカへと“更生”した、
四番目の母親である折口きずなとのやりとり。
そして旅立つ朝に父親と交わしたやりとり。
父親に関しては、まぁ息子が息子なら父親も父親だなぁという感じです。
距離を計りかねているというより、距離を計り切っているが故の他人行儀。
佐賀県警内の婦警さん達からの、
『兇悪な目をした天使ちゃん』というキズタカの二つ名には笑いました。
今回の出征に際して軽く100万円以上のカンパが集まったのは、
単に好意の表れなのか、敵意の裏返しなのか。
普通に前者ですよね。
キズタカ大人気。
そして折口きずな。
重要人物っぽいですが、どうなんでしょう。
何の捻りも無く考えれば、3巻で敵として出てきそうですが。
『魔法使い』を騙ったとされているのも、
その後『魔法』使いになっている事への前振りと取る事も出来ますし。
まぁでも、現実的な話として「りすか」は次巻で最終巻なんですよね。
そんな余分な展開をする余裕があるのか微妙です。
『六人の魔法使い』もまだ5人、
加えて現時点でラスボスと目されている水倉神檎。
残りの話数に対して、すでに登場人物過多な感もあります。
まぁその全てと律儀に戦うなんて保証は全く無いですが。
『六人の魔法使い』が『城門』を越えた件も、
何らかの絡繰がありそうですが。
水倉神檎の手引きだとしたら、
そもそも委員会に気付かれすらしない気もしますし。
内通なのか裏道なのかは不明ですが。
回想で出てきた6人の犯罪者グループ『夜明けの船』も。
『六人の魔法使い』と数が一致していますし、何なんでしょうね。
『箱舟計画』とも“船”で繋がりますし。
水倉一賊、というか水倉神檎の作品は運命干渉系の『魔法使い』なので、
それを土台とした何らかの伏線か、もしくはそのものずばりか。
考えれば考える程ネタは飽和気味です。
本当に処理しきれるのでしょうか。
と思ったら「りすか」は全13話予定なんですね。
なんか「世界」でも同じような展開だった気がしますが。
「物語」を延々描かされている今の西尾先生では、
一体続きがいつになるやらわかりませんねぇ。
来年は「物語」ファイナルシーズンにかかりきりな感じでしょうし。
うーん。
とまれ、話を戻して折口きずな。
良い女です。
格好良いです。
キズタカを上手く扱えるというのはかなりの才能だと思うのですが。
才能というか、本質というか。
本文でもあんな特徴的な演出をしたんですから、
何らかの形で再登場はあると思うのですが。
それがどういうベクトルで果たされるかは不明ですね。
まぁ、ロクな事にならない予感全開ですが。
こうやって長文書いていると、
自分の文章って「~ですが」「~ますが」という締め方が多いですね。
語彙力、文章力が貧困な証拠です。
取り立てて改善するわけでもないですが、
気付いてしまうとやっぱりなんかアンニュイ。
2巻p.206 きずなの台詞
「あたし達、きっといい親子になれるって」
___
やはりいい作品だと思います。
良くも悪くもお約束です。
第5話「魔法少女は目で殺す!」

『六人の魔法使い』の1番手、『魔眼遣い』との戦い。
初めてりすか以外の『魔法使い』と組んだお話。
前回に引き続き、りすかと相性の悪い敵の登場です。
そこらへんも普通の少年漫画的な展開ですね。
ツムギとの共闘、即席コンビも同上です。
今回の策も特に奇を衒ったものではなく、至極普通のものですが、
素晴しいのはその補足理論の部分と言いますか。
綺麗にまとまっていて素直に納得出来ます。
ただ、右手親指のサインの意味は自力ではさっぱりわかりませんでした。
『魔眼』の正体は単純明快予想通りだったのに、
そこが解けなかったのが地味に哀しみ。
キズタカに全然敵いません。
戦闘後のツムギとキズタカのやりとりも良かったですね。
キズタカは軸がぶれません。
女の子にモテモテでしょうとも。
オチもお約束。
戦闘で死にかけたキズタカ、
戦闘後ですっぽんぽんの状態で救命活動の為に寄り添うツムギ、
そこへ遅ればせながら駆けつけたりすか。
いい感じに修羅場です。
2巻p.179 ツムギの台詞
「自分を平気で犠牲にできる人間は、
他人を平気で犠牲にできる人間じゃないかしら。
きみは自分が一番危険な場所に立つ代償に、
他を二番目三番目の危険に平気で晒すんだわ」
第6話「出征!」

物語の転換部。
九州各地に散らばる『六人の魔法使い』討滅の旅へ発つ一行。
それに先立った、キズタカの生い立ちに関するお話。
キズタカを今のキズタカへと“更生”した、
四番目の母親である折口きずなとのやりとり。
そして旅立つ朝に父親と交わしたやりとり。
父親に関しては、まぁ息子が息子なら父親も父親だなぁという感じです。
距離を計りかねているというより、距離を計り切っているが故の他人行儀。
佐賀県警内の婦警さん達からの、
『兇悪な目をした天使ちゃん』というキズタカの二つ名には笑いました。
今回の出征に際して軽く100万円以上のカンパが集まったのは、
単に好意の表れなのか、敵意の裏返しなのか。
普通に前者ですよね。
キズタカ大人気。
そして折口きずな。
重要人物っぽいですが、どうなんでしょう。
何の捻りも無く考えれば、3巻で敵として出てきそうですが。
『魔法使い』を騙ったとされているのも、
その後『魔法』使いになっている事への前振りと取る事も出来ますし。
まぁでも、現実的な話として「りすか」は次巻で最終巻なんですよね。
そんな余分な展開をする余裕があるのか微妙です。
『六人の魔法使い』もまだ5人、
加えて現時点でラスボスと目されている水倉神檎。
残りの話数に対して、すでに登場人物過多な感もあります。
まぁその全てと律儀に戦うなんて保証は全く無いですが。
『六人の魔法使い』が『城門』を越えた件も、
何らかの絡繰がありそうですが。
水倉神檎の手引きだとしたら、
そもそも委員会に気付かれすらしない気もしますし。
内通なのか裏道なのかは不明ですが。
回想で出てきた6人の犯罪者グループ『夜明けの船』も。
『六人の魔法使い』と数が一致していますし、何なんでしょうね。
『箱舟計画』とも“船”で繋がりますし。
水倉一賊、というか水倉神檎の作品は運命干渉系の『魔法使い』なので、
それを土台とした何らかの伏線か、もしくはそのものずばりか。
考えれば考える程ネタは飽和気味です。
本当に処理しきれるのでしょうか。
と思ったら「りすか」は全13話予定なんですね。
なんか「世界」でも同じような展開だった気がしますが。
「物語」を延々描かされている今の西尾先生では、
一体続きがいつになるやらわかりませんねぇ。
来年は「物語」ファイナルシーズンにかかりきりな感じでしょうし。
うーん。
とまれ、話を戻して折口きずな。
良い女です。
格好良いです。
キズタカを上手く扱えるというのはかなりの才能だと思うのですが。
才能というか、本質というか。
本文でもあんな特徴的な演出をしたんですから、
何らかの形で再登場はあると思うのですが。
それがどういうベクトルで果たされるかは不明ですね。
まぁ、ロクな事にならない予感全開ですが。
こうやって長文書いていると、
自分の文章って「~ですが」「~ますが」という締め方が多いですね。
語彙力、文章力が貧困な証拠です。
取り立てて改善するわけでもないですが、
気付いてしまうとやっぱりなんかアンニュイ。
2巻p.206 きずなの台詞
「あたし達、きっといい親子になれるって」
___
がっちの言葉戯び


何となしに読んでいます。
今現在は第4話「敵の敵は天敵!」まで読みました。
なんというか、西尾作品らしくない感じですね。
普通に面白いというか。
正統派とでもいいましょうか。
表現や展開は結構エグいやらグロいやらなのですが、
水戸黄門の印籠のようにお決まりのカタチがありますし。
“頭脳”のキズタカが相手の魔法を看破し策を立て、
“暴力”のりすかが止めを刺す。
りすかの『切り札』の演出もテンプレ通りに、しかし変化を加えて。
特に面白かったのが『切り札』時のりすかの性格変化の幅ですね。
その原因である『切り札』の設定が秀逸に感じられました。
キズタカとりすかの関係性も結構素直なものですし。
オムニバス形式ということもあり、
安定した爽快感を得られる良作だと思います。
相変わらずアニメ化出来そうもない表現が多いですが。
そうは言っても「するがモンキー」や「傷物語」がアニメ化されてますし、
やろうと思えば出来そうですけどね。
西尾作品で一番好きな「戯言」のアニメ化は完全ノーサンキューですが、
「りすか」のアニメはかなり観てみたいです。
そんなわけで短い各話感想。
第1話「やさしい魔法は使えない。」

記念すべき第1話。
以降踏襲されるパターンの雛形です。
…若干以上に日本語が間違っていますが、まぁいいでしょう。
小学5年生の主人公キズタカと、
『魔法の王国』長崎県からやってきた天才魔法少女りすかの紹介。
魔法の概念の説明。
りすかの行使する『魔法』の説明。
キズタカとりすかの関係性、そして役割分担。
『魔法』を使う者との戦い。
りすかの『切り札』。
キズタカとりすかの“目的”。
物語を楽しむ上での基本的な情報を説明する導入話です。
第1話なので当たり前ですが。
とはいえ、最初にここまで丁寧に説明されるというのは、
西尾作品的には珍しい気がします。
この頃はまだ、言う程キャラへの思い入れは無いです。
1巻p.64 キズタカの台詞
「水倉りすかをなめんなよ。
あいつはこのぼくが『駒』として、
唯一持て余してる女だぜ」
第2話「影あるところに光あれ。」

同級生誘拐事件に端を発する、
5つの称号を持つ『魔法使い』影谷との戦いの話。
キズタカとりすかの関係性の詳細。
キズタカの参謀としての活躍。
キズタカの本質の強調。
『赤豚紳士』とも言われる影谷さんですが、
正直安全ピンのような赤いジャケットと言われても想像しづらくて、
読んでいる最中私の脳内では、
「空の境界」の赤雑魚の姿が当て嵌められていました。
コルネリウス=アルパさんね。
赤いですし。
雑魚ですし。
このあたりからりすかが異常に可愛くなってきます。
キズタカに言葉攻めされて泣きながら拗ねるも従うりすかが可愛くて。
キズタカのブレなさも格好良いですね。
小学5年生でその精神の強さはどうかとも思いますが。
少し「世界」の様刻くんを思い出しました。
言う程似ているとは思わないですが、
ベクトルの大きさや種類として、なんとなく連想させられます。
戯言遣いもそうかなぁ。
西尾的な主人公と言えるのかもです。
1巻p.135 キズタカの台詞
「その辺にしとけよ、りすか。
調子に乗るな、誰にものを言っている。
誰に口を利いている。
誰のせいで失敗したと思っている。
勘違いするな、調子に乗るな。
ぼくがやれって言ったら
黙ってやったらいいんだろうが。
ぼくはお願いしているわけでも
命令しているわけでもない。
伝達しているんだよ―持ち駒。
それとも―まだ躾が足りなかったのかな……
一度殺されたぐらいでは、何も分からんか」
第3話「不幸中の災い」

前回戦闘後の行動が原因でりすかと衝突したキズタカ。
塞ぎ込みキズタカと会おうともしないりすか。
彼女の元へ現れる『迫害にして博愛の悪魔』水倉破記。
彼によって命懸けの試験を受ける事となるキズタカのお話。
キズタカにとってのりすかという存在。
りすかにとってのキズタカという存在。
原点回帰というほど大袈裟ではないですが、
よくも悪くも敏くて聡い小学5年生2人が、
お互いの関係性を見つめ直します。
まぁそれはさておき、
西尾作品恒例のシスコンお兄ちゃんの登場です。
厳密には従兄なので、シスコンというのは違うかもですが。
使用する魔法といい、本人のキャラといい、大好きです。
望む再登場。
そしてりすかとキズタカ。
良いですね。
こういう関係性が大好きです。
これまた全然違うのは承知の上ですが、
「涼宮ハルヒの憂鬱」を思い出しました。
キョンとハルヒなり、キョンと長門なりの信頼関係。
もしくは「とらドラ」の大河と竜児の信頼関係。
無自覚というか無意識というか、しかし絶対的な信頼。
下手に小理屈重ねた心理描写よりもよっぽど気持ちいいです。
1巻p.176 りすかの台詞
「キズタカはっ! どうしてっ!
どうして―少しだって、
わたしの気持ちを考えて、くれないの?」
第4話「敵の敵は天敵!」

影谷から入手した情報を基に行動を起こすキズタカ達。
そして“偶然”出逢った1人の『魔法使い』。
りすかにとって天敵とも言える『魔法』との戦いの話。
ツナギちゃん登場です。
この娘こそ原作通りにアニメ化は出来ないですね。
色々と問題です。
前回の話で多少関係性が変化したかもしれない2人。
『切り札』も多少趣が変わるかと思っていたのですが、
実際そんな感じも一瞬匂わせられましたが。
現実的にそんなことは無かったですね。
それとは別の可能性というか、
面白い仮説を提示してもらったので満足ですが。
『切り札』が常にあんな感じなのは、誰の影響なのか。
中々微笑ましいものです。
それにしてもりすかの『切り札』、
普通に戦う分にはチートすぎます。
そして戦闘後のりすかさんからの説教。
いいですね。
こないだ観た「UBW」のアーチャーを思い出します。
オチもなんというか、正統派な感じで善し。
2巻p.80 キズタカの胸中での呟き
どうしてあの、基本的には
のんびりとした性格の水倉りすかが十七年後、
こんな名状しがたい性格になってしまうのか。
ひょっとすると今、
現在進行形で誰か悪い奴から影響でも
受けているということなのかもしれない。
ふうむ、例の『お兄ちゃん』あたりが怪しいな。
あいつは性格が悪かった。